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今回も、あなたの「ごちそうさま」をより引き出せるような内容をお送りしたいと思います(^^)/

 

さて、今年最初のブログは「味付け」について書いていきます。

 

これは、料理人にとっては「格」となる作業です。

 

どんなにキレイに盛ろうが、どんなに手間暇掛けて仕込もうが、味付け一つで最高にも最低にもなります(‘Д’)

 

「料理人による味付け」って何が違うんだろう?

 

そんな素朴な問いに焦点を当てながらいってみましょう(^^)/

 

 

味付けと言えばやっぱり塩!

 

 

よく料理の味付けの基本として耳にするこの言葉・・・

 

「さ」「し」「す」「せ」「そ」

 

さ、、砂糖

し、、塩

す、、酢

せ、、醤油

そ、、味噌

 

料理の専門学校に行ってた時、よく使ってた呪文です(笑)

 

ただ、就職して現場に入ってから、この言葉はほぼ使ったことがないんですよね(^-^;

 

理由としては、フレンチやイタリアンだとあまり醤油や味噌は使わないんですよね(‘;’)

 

余談ですが、この「さしすせそ」は煮物なんかを作る時の調味料を入れる順番にもなっているんです。

 

ザックリとその理由をまとめると・・・

 

「砂糖のような甘さは、味が染み込むまで時間が掛かるので最初に」

 

「甘さがある程度入ったところに、塩を入れて食材を引き締めると良い」

 

「醤油や味噌のように、火にかけると風味や香りが飛びやすい物は最後に」

 

と、色々諸説ありますが、こういった理由なんです。

 

それじゃあ、その中で一番大事なものってなんでしょうか?

 

・・・

 

それは「塩」です!

 

特に素材の持ち味を重視したイタリアンなんかは、特にそうです!

 

瑞々しい生の野菜、新鮮な魚や肉、塩を付けるだけで抜群に美味い経験ありませんか?

 

しかし、一見塩は単純そうな味付け作業ですが、かなり奥が深いんです。

 

その話の前に「塩」について、雑学も交えながらもう少し掘り下げたいと思います(^^♪

 

 

昔も今も欠かせない存在の塩

 

そもそも人間は、一日に12g〜15gの塩の摂取が必須とされています。

 

今では簡単に取ることが出来ますよね?

 

むしろ、取り過ぎてしまうくらいに(;’∀’)

 

しかし、昔の人はそう簡単に取ることは出来なかった。

 

なんせ塩の生成技術がなかったんですから・・

 

ちなみにヨーロッパなんかでは、海水を広い陸地に運んで乾燥させ、塩の結晶を作ったりしていました。

 

今で言う「岩塩」です。

 

ここで、日本も海水に囲まれた島国だから塩は簡単に出来るじゃないか、と思いませんか?

 

残念ながら、雨が多く湿気の多い日本では岩塩は出来ないんです(´Д`)

 

なので、どうにかして海水から摂取しなければならなかった(´-ω-`)

 

ちょっと考えてみましょう。

 

海水の塩分濃度は3%と言われています。

 

なので単純に15g取るには500ミリの海水を飲むことになります。

 

海水を500Σ(゚Д゚)!?

 

もはや拷問です(+_+)

 

しかし時代が進むにつれて、海水をさらに濃縮して煮詰めたり、塩田による生成を行なったりと塩の生産技術が進歩します。

 

ちなみに、諸外国では塩商人が莫大な富を築いていた時代もあったくらいなんです(゚д゚)!

 

そして塩を語る時、ボクが必ず思い出す事があります。

 

それは、専門学校の授業の中で、かの有名な「徳川家康」に纏わる話です。

 

 

 

家康公

「世界で最も美味しい物は何か?」

 

側室

「それは塩でございます」

 

家康公

「では、世界で最も不味い物は何か?」

 

側室

「それも塩でございます」

 

一見、一休さんを彷彿するような会話ですね(笑)

 

しかし、当時の時の権力者によく言えたな・・と思ってしまいます(^-^;

 

そのくらい、当時塩は重宝され、同時に重要性も理解していたんですね♪

 

 

 

料理人による塩を使った味付け

 

 

結論から言うと、多くが感覚です。

 

は(‘Д’)??

 

そんな曖昧なの(゚Д゚)ノ?

 

そう思われると思います(;’∀’)

 

もちろん、大量調理する時やテリーヌ、お菓子など最初から使う量が決まっていたり、大きさや物の状態に差異が無い物なんかは、あらかじめ決めています。

 

しかし、中々そう決まり切った調理が出来ないことを、GOCHIを例にいくつか挙げてみます。

 

例えばパスタ!

 

パスタに絡めるソースを作る時、極わずかですが量が毎回違います。

 

と言うのも、オーダーが入って生クリームやニンニクの量、トマトの量、オイルの量、具材の量、すべて測って作っているでしょうか?

 

正解は NO! です!

 

もちろん、出来なくもないですが、時間が掛かり過ぎちゃいます(;’∀’)

 

そこで必要になってくるのが「感覚」です。

 

ニンニクはこのスプーン半分くらい・・・

 

オリーブオイルはフライパンに2回し・・・

 

野菜は一掴み・・・

 

塩は一つまみ・・・

 

ブイヨンは、このお玉一杯・・・

 

そして、仕上げの一歩手前で味見する、とこんな感じです。

 

どうでしょう?

 

かなり感覚で料理してると思いませんか?

 

そして、ここで一番重要なことは「塩一つまみ」です!

 

ボクの場合は、普通に塩を親指と人差し指、中指でつまむと2.2〜2.4gです。

 

10回塩をつまんで測って、を繰り返してもこの量になる自信があります。

 

この感覚を基準にして

 

「このパスタ一皿の総量は〜g位だから、このくらいか」

 

「魚介の出汁を使うときは、0.5g少なくするか」

 

「このピザは塩分のあるチーズが多い(クワトロフォルマッジなど)から、塩はさらに軽めに」

 

「ローストビーフのような塊肉は、中までしっかり塩分が届かないから指全部を使って強めに振ろう」

 

と、食材の状態や料理内容、火の入れ方で量を変えています。

 

その中でも特に味付けに神経を使うのが、ピザや肉、魚を焼く時です。

 

なんせ、味見が出来ないので(;’∀’)

 

これはもう、5感を研ぎ澄まし見た目と状態で判断しています。

 

それを可能にしてくれるのが、今までの何百万と料理してきた経験だと自負しています(^_^)v

 

料理は、細かく言えば一つとして同じ物は無いと思っています。

 

食材一つとってもそうですし、環境によっても変わります。

 

それでも、そんな中で食べてくれる人に「美味しい」と言って頂く味付けをするのが、料理人の仕事であり、醍醐味でもあるとボクは思ってます(*´ω`*)

 

さて、今日もお相撲さんに負けじと元気に塩を振ろうかな(笑)

 

閲覧、ありがとうございましたm(__)m

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