前回は「料理の世界」を大まかに書きました。
今回はその続編として、実際料理人の仕事ってどんな感じなの?どんな生活なの?
といったところにスポットを当てていきます。
料理人の一日
これは個々のお店によって大分変わるんですが、ここではボクの環境の話を基準に書いていきますね。
ランチだけのお店は別ですが、普通のレストランではランチ前に出勤(僕は7~8時位でした)し、仕込み等をやりながらランチをこなしていきます。
そして、激動のランチ後に休憩が入り、ディナーに突入します。
しかし、休憩というのは形だけで実際はあって無いようなものです・・・
と言うのも、この休憩時間が本当に勝負の時間で、特に土曜日等はランチでぐちゃぐちゃになって、その立て直しとディナーの準備で座る時間が無い日もザラです(*_*;
ただ、先輩になればなるほどその仕込み量が減るので、上の人は寝てたりします(笑)
なんで先輩は仕込み量が少ないのか・・・?
それは、料理の担当(ポジション)によるところが大きいんです。
ザックリ分けると・・・
下っ端 ⇒ 前菜やデザート担当 ⇒ 盛り付ける食材やアイテムが多い + 雑用 ⇒ 用意に時間が掛かる
中堅料理人 ⇒ 魚やスープ担当 ⇒ 魚を卸したり、スープの仕込み ⇒ 仕込む数は少ないが量が多い
ベテラン ⇒ 肉やソース担当 ⇒ 肉を捌いたりソースを作る ⇒ 仕込み自体は少ないが、とにかく味!
そんなものですから、ベテランは味さえクリアすれば仕込みは特に無し。
中堅も、段取りさえ決めて仕込んでしまえば、当日バタバタすることも無い。
下っ端は・・・段取りなんていう知識は無いし生の物が基本多いので、直前で準備しなくてはならない食材が多い。
そしてさらに、雑用とまかない作りで時間なんていくらあっても足りませんでしたね(;’∀’)
そして、そんな中やっとディナータイムを乗り越え、店が閉まって(大体22時過ぎとか)片づけをすると、夜中近くなります。
幸い、ボクはバイクで出勤していたので、終電を気にする心配がなかったのは大きかったですね。
ちなみに、下っ端の時はそんなサイクルなので、昔の友達との付き合いなんかは難しくなりましたね(^-^;
当時、大学の友達から飲みの話とか、OB会等の誘いがあったんですが、だいたい土日なんですよねぇ。
なので、ほとんど参加できませんでした・・・
さすがに、レストランが多忙の土日に休み希望なんて出せませんでした(;´Д`)
料理人の休日
飲食業はサービス業なので、基本周りの人が楽しむときに忙しいものです。
なので、世の中で起きている行事とは縁遠くなります。
例えば、クリスマス!
この時ばかりは、生きた心地がしませんでした(笑)
まさに、戦争です!
当然、ほぼ全員出勤みたいなものです。
ボクの記憶だと、最高でクリスマスコースだけで550食作っていましたね(;’∀’)
オードブルをひたすら盛り、オマールをひたすらぶった切り、BBQの如く肉を焼きまくる・・・
気が狂いますね(笑)
でも逆に、平日休みが多いのでポジティブに考えると出掛けたりすると空いてますし、移動も比較的楽です。
ただ実際は、下っ端の時は寝て休みが終わってたこともよくありました(^-^;
とにかく腰にくる!
簡単に言ってしまえば、1日中立ちっぱなしはもちろん、重いものを持ち上げる、同じ動作を繰り返す、常に中腰といったところでしょうか。
特に、ボクは背が高い方なので、常に中腰で盛り付けたり、包丁で切ったりが本当に辛い・・・
整骨院か整体院は不可欠でしたね(笑)
厨房内がとにかく暑い!
やはり火を使うので、どうしても暑くなります。
特に夏場は、冷房をガンガンにつけていても火のそばで料理していると、下着までびちゃびちゃになるくらい汗をかきます。
サウナですね。
なので、簡単に痩せます(笑)
そして火傷などは日常茶飯事で、水で冷やす暇もなく、火傷のあとを量産します・・・
僕は一度、プラッグというソースを温める灼熱の鉄板(800度以上)があるんですが、忙しくてバタバタの時に、うっかりそこに手をついてしまい、手のひらに大火傷を負ったことがあります!
そりゃもう、根性焼きを通り越した未知の領域で、こんがり焼けました(笑)
包帯グルグルで、さすがに先輩も気を遣ってくれましたね(^^;)
料理人になって思うこと
料理の仕事を目標とする人が見たら、きついことばかり並べてしまいました(^^;)
でも、料理が好きで好きでたまらない人にとっては、どれも問題にならないくらい料理の仕事は楽しいです。
それに、まずは実際にやってみないとわからないことも多々あると思います。
やりがいと感じることが出来るかは、個人によるところが大きいですし。
ただ、トップレベルのキッチンで現場を任されるようになったときは、とても面白かったです!
総じて言えることは、こんな事を書いてますが、結果でみたら僕は後悔は全くありません!
やっぱり、料理が好きなんです!
それらをくぐり向けてきたからこそ、今の自分があるし、多少なり腕も付いてるといった自信もあります。
実際に、今自分の店を構えることが出来ているのも、料理が好きでお客様を喜ばせたい!という軸があるからだと実感しています。
もちろん、ここに記載したことは、かれこれ14、5年前の話です。
いまは、飲食業界も昔よりは風通しがよく、もっと色々な事が改善されています。
とにかく、これから料理の道を志したい!と思っているひとがいたら、僕は進んで背中を押してあげたくなりますよ(^^♪
料理って、ゴールが無い分、どこまでも追及することができる素晴らしい仕事だと、僕は確信しています。
閲覧、ありがとうございましたm(__)m
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