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こんにちは(^^)/

 

「ローストビーフ」・・・

 

 

さて、この言葉を聞くとみなさん何を思い浮かべますか?

 

高級フレンチ・・・

 

クリスマス・・・

 

ホテルのブュッフェ・・・

 

デパ地下・・・

 

色々あると思います。

 

ちなみに、ボクは「唯一の休息時間」を思い出します(^-^;

 

休息(‘Д’)??

 

新人の頃に働いていた場所が、ランチにローストビーフのカービング(料理人が外に出てお客様の目の前で料理を作る、あれです)がありました。

 

土日なんかは、ひたすら何百枚も切ることもあるんですが、裏を返せばその仕事だけしていればよかった(笑)

 

しかし、一歩裏に戻れば・・・

 

「新しいサラダの用意出来たか!?」

 

「もう〜が無くなるぞ!」

 

「早く出せ!お客さん待ってんだから!」

 

「夜の仕込みは間に合うのか!?」

 

もはや、戦争真っ只中(´-ω-`)

 

それに比べ、カービングはお客様と優雅にちょっとした会話をしながら、ローストビーフを切る….

 

もちろん、これも立派な仕事ですが、当時のボクにはそんな戦争から抜け出せる、唯一の避難所でした(‘ω’)ノ

 

 

さてそんなローストビーフについて、今回は書いていこうと思います♪

 

 

 

ローストビーフは特別な料理?

 

 

「やった〜!今日の晩御飯はローストビーフだ!」

 

そんなご家庭が羨ましいです(^^♪

 

大半の方は、レストランに食べに行ったり、買ってきたりしますよね?

 

その理由としては「手間が掛かる」「どう調理していいかわからない」だと思います。

 

それにはボクも同感で、家にある調理機材だとちょっと・・・大変です(´Д`)

 

実際の調理方法は後述しますが、そう言った理由で、中々食べる機会や場所が無いのも事実ではないでしょうか?

 

だから、自然とローストビーフって特別な料理という位置付けになっている気もします。

 

でも、料理自体は簡単に言ってしまえば

 

「肉を焼いて火を入れる」

 

ただそれだけのことなんです(;’∀’)

 

しかし、一見単純なこの調理法の中には、料理人の腕や繊細な焼き加減、調理時間、など様々な「仕事」が詰まっています。

 

特別な日はもちろん、普段の外食の時にでも

 

「今日はステーキ、、いや、ローストビーフを食べに行こう!」

 

そう言ってもらえるようになったら、最高に嬉しいですね(^^♪

 

 

 

ローストビーフの神髄に迫る

 

 

では、このローストビーフについてもう少し掘り下げていきます。

 

レシピとまではいきませんが、手順を紹介するので、作る機会あったら参考にして下さいね(^_-)-☆

 

 

1 まずは何よりも食材の肉

 

使う部位は特に決まってはいませんが、なるべく筋や脂が多過ぎるところは避けたいですね。

 

赤身が詰まったところを使う、そんなイメージです。

 

なので、よく使うところとしては「モモ」「サーロイン」「ランプ」です。

 

あ!ランプ肉とは、牛の腰からお尻に掛けての部位のことです。

 

脂のサシは入りにくいところですが、きめ細かく柔らかい赤身の部分なんです(*^^*)

 

そんな部位を使って、まずはある程度の塊に切ります。

 

目安としては、1キロくらいの塊に切り分けられたらベストですね。

 

そして塩胡椒で強めに味をして、糸などで縛ります。

ここでしっかり味を強めにしておかないと、肉が大きいので食べる時に薄く感じてしまいます。

 

タコ糸などで縛るのも、赤身の部分は特に脂が少なく柔らかいので、焼いている時に形が変形しやすい為です。

 

ただ、糸は加熱すると伸縮するので、肉の表面が食い込むほど強く結んでしまうと、さらに深く食い込んでしまいます(>_<)

 

なので、卵を結ぶくらいの力加減で大丈夫です♪

 

そして、ここが一番重要なポイント( `ー´)ノ

 

焼く1時間以上前には、冷蔵庫から外に出しておく

 

もちろん、極端に前に出すとそれはそれで品質の問題もあるので、この時間にさせてもらいます(;’∀’)

 

GOCHIでも、焼く1時間前に出してますよ。

 

理由としては、冷蔵庫から出してすぐは、肉の中心部がまだ4度前後だと思うので、中々火が入らないんです!

 

そのため、焼いている時に表面から必要以上に火が入ることになってしまいます。

 

なので、少しでも常温に近い温度で焼きたいところです♪

 

2 表面を焼く

 

フライパンに油を入れ、少し煙が立つくらい強火にします。

 

そしたら肉を焼き始め、手早く周りに色がつくまで焼きます。

これも、短時間で表面を焼いて必要以上に中に火を入れない為です。

 

GOCHIでは、途中でフライパンの脂をスプーンですくって、上からかけながら焼いています。

上からも下からも焼くイメージです。

 

全体にしっかり焼き色を付けたら、フライパンから外します。

 

 

3 肉内部の温度による変化

 

 

さて、ここからは温度管理との戦いです( ・`д・´)

 

時間を掛けて火を入れていくんですが、温度帯による肉の状態変化も一緒に見てみましょう(^^)/

 

 

約40度で旨味成分の詰まった肉汁が細胞から遊離を始めます。

そして、旨味は水に溶けた状態の方が人間の舌はおいしく感じやすくなるようです。

約55度で筋細胞をつなぎ合わせる役割を担っているコラーゲンが緩み始めます。

約58度からゲル状であったお肉のたんぱく質が固化を始めます。

約60度から緩んでいたコラーゲンが収縮得を始め、肉内部にあった肉汁を絞り出し始めます。

焼いたお肉が縮んだり反り返ったりするのはこれが原因。

約70度でコラーゲンが縮み切り、肉汁の流出も終わります。

またこの温度からコラーゲンは溶け始めます。

長時間煮込んだ肉が繊維状に崩れ、ホロホロと柔らかくなるのは、繊維をつないでいたコラーゲンが溶けてなくなるという現象によって起こることなのです。

 

 

簡単に言ってしまえば、タンパク質が固まり出し、かつコラーゲンが緩み肉汁という旨味を出す57度前後ががベストです!

 

なので、菌などの衛生面を度外視すれば、肉をこの温度でずっと火入れすれば完璧なローストビーフが出来ます(笑)

 

 

GOCHIのローストビーフ

 

 

GOCHIでは、肉は「モモ」を使っています。

 

 

そして、幸いコンベクションオーブンという機械があります。

温度と時間を徹底管理して調理できるオーブンといったところです♪

 

また、芯温計(食材の内部温度を計る温度計)も付いているので、かなり重宝してます(^_^)v

 

焼き方を説明させてもらうと・・

 

120度で肉の内部温度が30度になるまで火入れ

一度取り出し、アルミを被せて休ませる

次は100度で内部温度が48度になるまで火入れ

取り出し、さっきと同様に休ませる

最後に90度で内部温度が54度になるまで火入れ

完成

 

ん?54度で終わり(゜゜)??

 

そう!ここが肝心なところで、出来たばかりの肉の内部は、まだある程度の温度を保っています!

 

これを余熱と言うんですが、この余熱だけで内部温度は思いの外上昇するんです

 

このやり方だと、だいたい3〜4度程上がります。

 

なので、最後取り出して休ませている間に理想の温度に到達する、そこがポイントなんです!

 

そして、営業が始まると同時に58度に設定したオーブンに入れておけば、常に理想の状態で提供ができるんです(*´ω`*)

GOCHIのローストビーフは、こんな感じで提供しています(^^)/

 

 

 

いかがでしたか?

 

ローストビーフは、こんな感じで作ってます(^_-)-☆

 

そして、ボクとしては・・

 

「ローストビーフを、もっと身近に感じ気軽に食べて頂きたい!」

 

そう思って、今回メニューに入れました。

 

そしてもう一つメニューに入れた理由として、

 

「このローストビーフと赤ワインの組み合わせを是非試して欲しい!」

 

そんな想いがあります(^^♪

 

決して、A5ランクの霜降り和牛を使っているわけではありません!

 

1本、何十万もする赤ワインがあるわけでもありません!

 

しかし、美味しい!と言ってもらえる自信はあります(^_^)v

 

ふと思い出して、フラッと寄って気軽にローストビーフを食べる!

 

そんなバールがあってもいいんじゃないでしょうか(笑)

 

あ、ちなみに、ローストビーフは店の都合上「土日祝」の限定にさせてもらっています(^-^;

 

 

 

閲覧、ありがとうございましたm(__)m

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